2016年10月21日金曜日

[不定期連載] NOIR聖地巡礼 第13話「地獄の季節」

NOIR第13話「地獄の季節」は他の話とは少し雰囲気が違います。ある日の買い物の帰り道、霧香はセーヌ川のほとりで、ミロシェさんという絵描きの男と出会います。ミレイユ以外誰にも心を開かない霧香ですが、なぜかミロシェさんに心を開く霧香。これだけだと普通の青春ドラマっぽい流れですが、やはりNOIRなので、ミロシェさんは霧香を狙った銃弾で絶命するというダークな展開で話は幕を閉じます。

セーヌ川沿いにて
13話のメインの舞台となるのはセーヌ川沿い、ポン・ヌフが見える場所です。

ミロシェさんと霧香が座る芝生の生えた土手は、シテ島の先端にある公園Square du Vert-Galantの土手です。しかし、実際の土手には芝生は生えておらず、ただの石畳の土手です。

ちなみにこの土手は京都の鴨川のように、恋人たちが並んで座る、パリのロマンチックスポットとなっています。おそらく、そういう理由で、このスポットが今回のお話のメインスポットに選ばれたのでしょう。

ただ、霧香たちが座っているのは、公園の北側の土手です。こちら側は基本的に誰も座っていません。雰囲気の問題なのでしょうか?やはり、恋人たちにはおしゃれなセーヌ川左岸の景色が見える方がよいのでしょう。


ミロシェさんと霧香の密会を見つめるミレイユ。ミレイユが立っている場所もこの公園です。でも、実際には、これはシテ島の先端なので、アニメのようにミレイユの背後には道路は通っていません。


ミロシェさんの影響で絵に興味を持った霧香はミレイユとの百合デート中に、近くで見つけた画材屋のショーウィンドウの画材道具に惹きつけられます。セーヌ川沿いにあるこの画材屋はおそらく、セーヌ川左岸カルーゼル橋傍のSENNELIERという画材屋です。自分の家のご近所にあるお店です。

  
ピカソも通ったというこの画材屋の店内は歴史を感じる、古風な感じのお店です。

このお店の3階は漫画の画材道具や日本の習字道具などが売られています。階段を登ったところには、上の写真のようにお客さんが残していったイラストが飾られています。

せっかくなので記念に、霧香が買ったのとそっくりなスケッチブックを買ってみました。これでセーヌ川の絵でも描こうと思いましたが、あと数日でパリを離れないとならない身なので、さすがにあきらめました。 

             クリスチャン・ガレ
今回のターゲット、クリスチャン・ガレ。ミレイユと因縁のある男。


ガレを待ち伏せする二人。このレストランがどこにあるのかは不明。

二人がガレを追い詰めた公園。デザイン的に特徴があり、必ずパリのどこかにあると思うのですが、残念ながらどこか分からず。

パリの植物園に似ているような気もするのですが、分かりません。

カスケード状の噴水もどこかにありそうですが....。

見た目はヴェルサイユ宮殿の噴水っぽいですが(出典https://pixabay.com/p-1404353/?no_redirect)。

ミロシェさんお気に入りの画材屋 
この画材屋もどこかにありそうですが、結局どこにあるのか分かりませんでした。右側の坂または階段の方にはセーヌ川、左側に上り坂という光景は実際のパリにはないような気がします。場所的にはサクレ=クール付近だと思いますが、こういう高所でセーヌ川がみえるような場所はパリにはありません。そして、セーヌ川方向に向かってより高い方向に坂があるような場所もないと思います。そうすると、この風景は実際の風景から大きく変えられていそうです。

ガレが撃った流れ弾でミロシェさんが撃たれた場所は坂と高架がある場所ですが、基本的にパリ市内には、坂や高架はほとんどないため、実際にこの風景があるかどうかは怪しい気がします。

こんな感じの高架があるところは、パリ・リヨン駅近くのLe viaduc des Artが似ていますが坂はありません。
他には、ピクピュス通り(Rue de Picpus)のプティ・サンチュール(Ligne de Petite Ceinture:環状線)跡の高架かもしれません。 でもやっぱり坂はなし。


このお話は最後のミレイユの「だから言ったのに...」というセリフがリアルで印象的でした。ミレイユも過去に似たような経験をしたのでしょうね。その感情を表現する三石さんの演技が見事すぎます。


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