2018年5月19日土曜日

グルノーブルの漫画・アニメイベント「Hero Festival」


もう一週間以上立ってしまいましたが、グルノーブルで開催された、漫画。アニメイベント「Hero festival」に行ってきました。

フランスの漫画・アニメイベントといえば、ジャパンエキスポが有名ですが、その他にも、リヨンやマルセイユで開催される、ジャパンタッチなどのイベントがあります。
今回は、新たなイベントとして、Hero festivalというイベントがグルノーブルで開催されました。


町中のいたるところにポスターが貼られていたので、気になって行ってみました。
かなり小規模のイベントだろうと思って行ったのですが、イベントは大き目のエキシビションホールで開催され、意外としっかりしたイベントでした。上の写真は会場となったALPEXPOです。グルノーブルのショッピングセンター「グラン・プラス」横にこんなホールがあったなんて知りませんでした。

会場に着くまでの道中、トラムの中でも、アニメのキャラクターがプリントされた服を着た学生っぽい人たちを見かけました。自分の横にいた人は四月は君の嘘の宮園かをりのTシャツを着ていました。この雰囲気は日本と変わらないですね。

↑会場の雰囲気。コミケの企業ブースゾーンという感じです。コスプレイヤーもたくさん参加しています。

ゲームの体験コーナー。XBOXなどのゲームや、オンラインゲームのプレイスペースもありました。

レトロゲームの体験コーナーもあります。テレビもちゃんとブラウン管テレビで、レトロ感にマッチしています。でも、シンプルすぎて、あんまりプレイしている人はいません。

イベントでおなじみ、アニメのブルーレイとDVDが格安で売られています。
Boxで10€くらい。超安い。フランスに来た当初は、いろいろ買っていましたが、引っ越しが大変になるので、もう買いません。とはいっても、もう遅いですが...。この大量のDVD
やブルーレイをどうすればいいのやら...。ディスクの購入費よりも輸送費用の方が高いんですよね....

カウボーイビバップやレイアースなど、商品のラインナップが懐かしいですね。

フランスの出版社Glenatの漫画販売ブースもあります。
Glenatは日本でいうところの集英社みたいな感じで、グルノーブルに本社があります。かつて、ドラゴンボールやAKIRAをフランス国内で翻訳出版し、それがきっかけでフランスで日本の漫画が流行った経緯があるそうです。

家の近所の漫画アニメ専門店Momie Folieのブースもありました。

フランスのイベントでおなじみ、コスプレ用の刀なども売られています。これ、買ったあと、どうやって持って帰るんでしょうね。トラムとかだと、完全に不審者。

テーブルトークゲームのスペース。イベント会場の隅っこに配置されていて、近寄りがたい雰囲気です...。

子供向けにチャンバラ教室スペース。

スターウォーズスペース。

書道体験スペース。

コスプレでダンスなど、ステージイベントも、会場のいろんなところであります。

スチームパンクエリアが結構充実していました。何か買ってみたい気はするのですが、引っ越しのことを考えると、とにかくものを増やさないようにしないと。

 スチームパンクエリアに、生き物のホルマリン標本が置かれたブースがありました。スチームパンク海外では熱いですね。プリンセス・プリンシパルも海外で放送すれば、もっとヒットするのではないでしょうか。

このイベントで一番気になったのは、バックトゥザフューチャーのデロリアンのレプリカの展示です。このデロリアン、実際に乗ることができます。正直、乗りたかったですが、フランス語があまりしゃべれないため、断念しました...。でも、やっぱりデロリアンかっこいいですね。細部まで再現されています。

リヨンのジャパンタッチやパリのジャパンエキスポにも出店していますが、mabentoの食事スペースがありました。

前回、リヨンのジャパンタッチでも同じものを頼んだ気がしますが、今回もチキン南蛮丼を食べました。味は、日本人が監修しているため、日本のものと基本的には変わりません。



以前、ニュースで見たのですが、今、海外ではたい焼きがはやっているそうです。
そのきっかけ、なんとアニメKanonのあゆが食べていたたい焼きだそうです。どうやら、うわさは本当だったようですね。あゆが印刷された旗を掲げた、たい焼きの屋台が出展されていました、ちゃんと、たい焼きの説明も書かれています。踊れたいやきくんまで...。
海外のたい焼きは、従来のあんこが入っているものだけでなく、中に野菜やお肉が入ったものも売られています。


おわりに
グルノーブルのイベントは、リヨンのジャパンタッチよりも若干小規模でしたが、それなりの規模のイベントでした。ブログでは紹介していませんでしたが、フランス人漫画家のサイン会も行われていました。ただ、あまり列ができていなかったので、あんまり有名な作家じゃないのかもしれません。やっぱり、この辺はジャパンエキスポとは違いますね、ジャパンエキスポだと有名な日本人漫画家のサイン会やトークイベントが開かれます。

フランスの日本文化好きは、日本のニュースで見るのよりも、すごい気がします。本当に、日本の漫画やアニメが好きなのが伝わってきます。
先日、高畑勲監督が他界されましたが、報道があったその日、職場の会議で、上司が自分に話してきたのが、監督の話題でした。街中でも、有志が集い、高畑勲監督作品の上映会をやろうという呼びかけを怒っているポスターも見かけました。それくらい、フランス人は、日本の漫画・アニメ・ゲームを愛しているのだと思います。

これからも、もっと日本の漫画アニメ文化が広がっていくといいですね。

2018年5月6日日曜日

プリンセス・プリンシパル聖地巡礼~その他2~


プリプリ聖地巡礼後編です。なかなかブログを更新する時間が取れない...。
後半はアニメ7話~最終話までの巡礼スポットを紹介していきます。

ところどころネタバレがあるので、この記事は、プリンセス・プリンシパルのアニメ本編をご覧になってから読むことをお勧めします。


#7 case16 Loudly Laundry

7話は、王国の要人暗殺の犯人毒ガスジャックをとらえるというミッションのため、アンジェたちが洗濯工場に潜入するお話。潜入って、プリンセスはばれるだろって、まず突っ込みたくなりますよね。プリンセスは特に変装するでもなく、工場に潜入していますが、もしかしたら、貧しい少女たちには、自分の国の姫の顔なんて分からないのかもしれませんね。最終話付近で、傭兵たちも、「もしかして」くらいの感じでしたし、下級庶民にプリンセスの顔を拝める機会はないのかもしれません。この7話は、前回までの暗い話とは打って変わって、全体的に少し明るめのお話でした。さすがにヘビーなお話が連続すぎでしたからね。円盤の方では、6話と7話が入れ変えられているのも、そんな理由からかもしれませんね。明るい話と暗い話が交互にくるという、視聴者に、優しいシナリオ構成です。また、このお話では、陰ながらベアトが大活躍します。個人的に洗濯機械の修理の後、ベアトが洗濯物の上で寝ているカットがよかったと思います。お話的には、ちせ殿が一番輝いていたと思います。毒ガス犯の銃弾をアイロンで弾くという、アニメならではのアクションが好きでした。あと、さりげなく、犯人に後ろから襲い掛かろうとするプリンセスを危険から遠ざけるためアンジェがプリンセスを止めているカットも好きです。
この話に登場する洗濯工場の元ネタは分かりません。ロンドンの郊外とかにありそうな気はしますが。もしかしたら、産業革命時代の絵を参考にして描いているのかもしれません。



 7話の最後に登場する橋は、もちろんロンドンの象徴ともいえる、タワーブリッジです。

アニメでは、ちせ殿たちはタワーブリッジの屋根の上に立っていますが、現実のタワーブリッジも、屋根の上は無理ですが、建物内部に入ることができ、展望スペースからロンドンの街を見渡せるようになっています。ただし、営業時間が17時半までなので、アニメのように夜景が見れる時間には登ることができません。入場料は9.8ポンド(大人料金)です。

#8 case20 Ripper Dipper
第8話は、プリンセスとアンジェの過去が明かされる、物語的にはとても重要なお話です。二人の過去を語るきっかけとなるのは、幼いスリの少女。ちょうど、幼きころのアンジェとプリンセスくらいの年齢の少女です。少女の境遇を自分の過去と重ねるアンジェは、その少女に親近感を覚え、黒とかげ星の物語として、自分とプリンセスの過去を少女に語ります。こういう、幼いころのエピソードが語られる展開って、真下監督の百合ガンアクションシリーズと共通していて、個人的には大好きです。プリプリは、勝手に自分の中で百合ガンアクションシリーズの4作目に位置付けられています。
アンジェとスリの少女が出会った公園(上の画像)ですが、どこにあるのかわかりませんでした。公園の入り口付近に、こんな建物がある特徴的な場所なので、見つけられそうなものですが、ハイドパークやケンジントンガーデン付近にはこういう場所はなかったんですよね....。どこをモデルにしているんだろう。ちなみに、OP直後のシーンで、プリンセスがアンジェを言い負かしているシーンのプリンセスの勝ち誇った表情がとてもよかったです。ちょっと小悪魔的な感じのプリンセスと、プリンセスに絶対に勝てないアンジェの構図が、百合クラスターの創作心をくすぐります。プリプリの同人...(以下略)

2018/05/18 公園前の建物のモデルですが、おそらく、ヴィクトリア駅のような気がします。



アンジェ(シャーロット)が暮らしていたお城のデザインは、おそらく、ハンプトンコートパレスのはがきの写真を参考にしているのだと思います。ただ手前の門は、かなり似ていますが、城の内部はいろいろな建物を混ぜ合わせた創作になっています。
城の内部のデザインは、イギリス国内のお城を参考にしていそうですね。もしかすると、ロンドン塔なんかも使われているのかもしれません。個人的に、アンジェとシャーロットが出会った井戸、おそらくプリプリの中で最も重要な巡礼スポットである井戸を見つけたかったです。この井戸はどこかにありそうな気がします。

アンジェがスリの少女を見送るシーンで登場する駅は、おそらくロンドン市内にはありません。建物のデザインはパリの北駅を参考にしているのだと思います。北駅に時計塔を追加した感じです。
時計塔はロンドンのキングスクロス駅か隣のセントパンクラス駅、もしくはパリ・リヨン駅を参考にしていそうです。

セントパンクラス駅。パリ行きのユーロスターに乗れる国際駅。

パリ・リヨン駅。グルノーブルなど南フランス側に行く列車の発着駅。
自分は、この駅を一番よく使います。時計塔がロンドンっぽくて気に入っています。駅の構内も割とロンドンっぽいです。


キングスクロス駅は、もちろんハリーポッターで有名な9と4分の3番線プラットホームがあります。写真撮影のために、たくさんの親子連れが並んでいました。

ちなみに、ロンドンからのフランスへ帰国した日、パリではストライキのため電車が止まっていました。大混乱の北駅の中でいろいろトラブルに合い、大変でした...。まあ、買い物のためパリに一泊したいと思っていたので、ストライキがあってちょうどよかったのですが...。ストライキの際は無料で電車のチケットを交換してもらえるので。翌日のTGVのチケットと交換してもらいました。
日本の皆さんも、フランスへ旅行の際にはお気を付けください。特に現在、フランスは過去最大のストライキが決行され、3~4日に一回のペースで電車が止まっています。


8話の終盤で登場した、コンサートホールは、ロンドンロイヤルオペラハウスあたりが怪しいと思ったのですが、デザインは結構違いました。写真撮影はできないので、写真はWikipediaから。
今回の旅では、ロイヤルオペラのバックステージツアーに参加しました。
普段は見ることができない、オペラの裏側を見せてもらえます(とはっても、表側を見たことがないのですが...)。1時間弱のツアーですが、ガイドがオペラの舞台裏の様子を説明してくれます(英語)。ちなみに、このオペラ昔はコヴェントガーデンオペラという名前だったそうですが、これまでに2~3回火事で焼失しているそうです。照明設備も見せていただきました。現在は照明はコンピューターでプログラミングされているそうです。ちなみに昔、照明はガス灯が使われていたそうです。これが火事の要因?
あと、すごかったのは、ステージのシーンを入れ替える方法です。オペラでは、話の進行に合わせて、舞台のセットも変わります。次のシーンのセットは劇場脇に建造され、床が動いて床ごとセットが入れ替わるようになっているそうです。結構大掛かりな仕掛けですね。あまりオペラを見たことがないので分かりませんが、これって普通なのでしょうか?


#9 case11 Pell-mell Duel

第9話は学園メインなので、聖地巡礼~学園編を参照。ちせ殿が異国の学園生活の中で翻弄される様子が描かれます。序盤では、物語の複雑な設定や人物関係を、ちせ目線で復習できるようになっており、視聴者への配慮が感じられますね。
この話は、ちせ殿がメインなので、ちせ殿ファンにはうれしいお話ではないでしょうか?8話が少し重たいお話だったので、この話は学園生活メインの明るい内容でした。
ただ、聖地巡礼的には、そんなに行くようなスポットがありませんでした。


#10 case22 Comfort Comrade
9話が明るめのお話だったので、10話は、超ヘビーなお話です。スパイ養成学校時代の同級生である委員長が二重スパイであることを暴かなくてはならない任務、そして、物語の最後では、ドロシーの目の前で委員長が自殺してしまうという何とも後味の悪いお話です。しかも、クリスマスの夜、ドロシーへの告白の後、クリスマスプレゼントとして...。これは、トラウマになりますよね...。ドロシーがメインのお話は毎回ヘビーですね...。
切ない系の百合ですね...。誰か、誰か委員長に救いのある二次創作作品を!

街中にある時計塔はビッグベンだと思いますが、かなりアレンジされていますね。

最後の街中のシーンは割とロンドンではありふれている風景。

写真は、ベイカー街付近と、劇場版けいおん!のホテルがあるアールズコート近辺の通りです。

#11,12 case23,24 Humble Double, Fall of the Wall

11話と12話は、アンジェにプリンセスの暗殺命令が下るお話。最愛のプリンセスを殺すように命じられるアンジェの葛藤と、プリンセスとアンジェのすれ違いが見どころです。アンジェはプリンセスに一緒に逃げようと提案しますが、プリンンセスは幼き日の誓いを守るためアンジェの提案を拒絶し、二人は離れ離れに。普段はクールにふるまっていますが、実は泣き虫で弱虫なアンジェと、芯の強いプリンセスが対比的に描かれています。初めて二人が本気で喧嘩をしちゃうという百合作品の定番です。最終話のシナリオとしてとてもよかったと思います。王国内や王国ー共和国間のいざこざの中でも、徹底してアンプリメインのストーリーになっていて、最後に二人が仲直りするところで本編終了、からのエピローグという流れ...。最高でした。それまで、シリアスなお話が続いて、最後に日常系的なエピローグが食後のデザートのように入るという、視聴者思いのよくできた構成だと思います。

アンジェがセブンと会っていた駅は、おそらくキングスクロス駅横のセント・パンクラス駅です。写真は、ゲストハウスのある時計党内アパートから撮ったものです。パリ・リヨン駅のHall1やキングスクロス駅構内も雰囲気が似ていますが、屋根の形状から、セント・パンクラス駅だと思います。

駅の時計は、おそらく、ウォーター・ルー駅の時計ではないかと思います。

アンジェとプリンセスが訪れた、ショッピングモールは、ロイヤルオペラハウスのフローラルホールの写真を参考にしたのだと思います(写真はWikipediaから)。フローラルという名の通り、もともとここはお花の市場があったところです。そこをオペラハウスのレストランにしたそうです。現在のホールは奥は鏡張りになっていて、その裏側がオペラのバックステージになっていますが、昔は、アニメのイラストのように、鏡の向こうまで、このホールが続いていたそうです。

しかし、他にもこれと似た建物があります。かつてロンドン万博の会場として使われたクリスタルパレスです(絵はWikipediaから)。もしかしたら、こちらの絵を参考にしているのかもしれません。

ショッピングモールの多くのシーンは、おそらく、ハリーポッターにも出てきたレドンホールマーケットです。

雰囲気は似ていますが、もしかすると他のアーケードも足し合わせているのかもしません。創作の部分も多いので、断定するのは難しいですね。

アンジェとプリンセスが手をつないで走っていたのは、おそらくセントパンクラス駅の2階です。エスカレーターは写真の奥の方にあります。これの背景も、創作の部分が多いので、現実のものとはかなり異なります。

ゼルダが立っていたのは2回のバーの付近だと思います。

プリプリ最終ステージとなる、式典会場は、ウェストミンスター寺院です。ただ、実際のデザインとは異なり、正面にゴシック建築でお馴染みの丸窓がついています。もしかしたら、他のノートルダム大聖堂などのデザインも使われているのかもしれません。

式典会場裏側はウェストミンスター寺院の裏側っぽいです。

礼拝堂のデザインは、寺院内のデザインを使っているのだと思いますが、内部は今回時間がなくて入れませんでした。しかし、礼拝堂のデザインは、他の教会や聖堂のデザインもかなり似通っているため、そのうちのどれを参考にしているのかはわかりません。上の写真は、ソールズベリー大聖堂内の写真です。他にも、オックスフォードのクライストチャーチ内の礼拝堂も行きましたが、だいたいこんな感じのデザインです。

クライストチャーチ内の礼拝堂。

こちらが、ウェストミンスター寺院内。写真は、Googleストリートビューから。次回、ロンドンに行くことがあれば、訪れてみたいですね。

おわりに
プリプリのアニメ本編の聖地巡礼スポット、自分が訪れた場所はこんな感じです。ロンドン市内は地下鉄で移動するのに思いの他時間がかかり、結構回るのに苦労しました。あと、観光スポットの多くがロンドンから1時間以上離れたところにあるため、グロスター大聖堂など、多くの場所に行くことができませんでした。次回、行くことがあれば、ぜひ行ってみたいですね。今回、劇場版けいおん!の聖地巡礼も同時に決行したので、それをやらなければ、5日くらいの滞在で、回れると思います。

2019年から、続編劇場版6作品が公開されるため、こちらの巡礼もしてみたいです。2019年、自分はアメリカにいるので、まず映画を見ることができるのかどうかも怪しいですが、日本でのみ公開となったら、その都度日本に帰って見るしかないですね....。貯金足りるかな...。でも、これはアンプリのために必要な投資なので、絶対に逝きます!スチームパンクは海外では結構人気なので、プリプリももっと海外に広まればいいですね。