2016年12月24日土曜日

[不定期連載] NOIR聖地巡礼 第18話「私の闇」

アニメNOIR(ノワール)第18話の聖地巡礼です。もはや、パリに住んでいたのが遠い昔のように感じ、徐々に記憶がおぼろげになってきていますが、記憶を呼び起こすためにも、聖地巡礼の残りをば。

アニメ18話では、17話で両親の真実を知ったミレイユと霧香の間にちょっとだけ亀裂が生じるお話です。徐々に打ち解けてきた二人ですが、クロエの言葉により情緒不安定となったミレイユ、そしてミレイユに再び拒絶され涙を流しながら、ミレイユの下を離れる霧香という百合シュラバーな展開から始まります。


ミレイユと別れてからの冒頭シーンで出てくるバス停は、背後に木々が茂った場所にあります。そして、バス停の表示には29番線、Austerlitz、Bastille方面とあります。しかし、実際のパリの29番線のバスは、ratpのサイトに運行経路が掲載されていますが、Porte de Montempoivre、サン=ラザール駅方面となっており、バスティーユは通りますが、オステルリッツには行きません。そもそも、オステルリッツはセーヌ川をはさんで、バスティーユの反対側にあるため、このバスの運行経路ではかすりもしません。むしろ、この2か所は橋を渡ってセーヌ川を越えれば歩いて行ける距離なので、このようなバスは存在しません。

ただ、オステルリッツ駅横のパリ植物園の前にオステルリッツ61番線のバス停があり、この雰囲気がアニメのバス停と似ている気がします。パリ植物園は霧香たちが住んでいるサン=ジェルマン=デ=プレから歩いていけなくもないですが、若干遠いです。たぶん30分くらいかかります。自分もたまに、散歩がてらセーヌ川沿いを歩いてこの距離を往復していましたが、結構遠いです。

オステルリッツ駅近くのセーヌ川沿いはノワールのアニメ本編に出てくるセーヌ川沿いのように、芝生が生えています。散歩やジョギングしている人が多いです。天気のいい日に散歩するのをお勧めします(フランスは時期によっては天気の悪い日が8割くらいを占めるので、なかなかそういう日には巡り合えませんが)。

 
シャフトのアニメに出てきそうな感じの公園もあります。


「いつも二本とはかぎらない...」

その後、霧香が向かったのは、使われていない線路です。片方の途切れた線路のレールが二人のNOIRを例えていて、真下流演出がなされています。
しかし、現実のパリではもはやこのような古い列車は走っていないので、この場所がどこかは分かりません。おそらく、昔の第2次世界大戦を舞台にした戦争映画を参考にしているのでしょう(ていうか、ここどこだよ!?周りに山が見えるぞ...どうみてもパリじゃない)。

時間をつぶすべく次に霧香が向かったカフェ。あまりに特徴がないため、さすがにこれだけではどこかは分かりません。このような名前のカフェも実在しません。

その後、本についての情報提供のため接触してきたソルダの男と同行する霧香。車からの見える風景は、おそらく、パリ西端にあるビジネスオフィスビルの街La Défense (ラ・デファンス)の風景です。実際には、メトロ1番線からの風景だと思います。

ラ・デファンスには、日本人にはあまり知られていないかもしれませんが、Grande Arche(グランダーシュ)という近代的な凱旋門があります。個人的には、かってにフランス版ビッグサイトと思っています。形状が似ているわけではないですが、何となく雰囲気がビッグサイトっぽい。
正直なところ、ラ・デファンスは観光で行く必要はありません。他にはショッピングセンター等があるだけで何もありません。

翌日※、ソルダの男に言われ霧香が向かったのはアレクサンドロ貿易ビル。しかし、その場所では男が一人殺されていただけだった。先手を打たれ、情報提供者を殺されてしまった霧香。しかし、ソルダの男はもう一度だけ会うチャンスを霧香に与えます。

※よくよく、考えると霧香はどこかで一晩を明かしている訳ですよね。いったい、その間どこで何をしていたのやら....。
このシーンで出てくるビルはフランス電力会社(EDF; ウーデーエフ)のビルがそれっぽい感じですが、全く同じ形状のビルは見つけられませんでした。最初、モンパルナスタワーかとも思ったのですが、結構雰囲気が違うので、たぶんラ・デファンスのどこかのビルがモデルになっているのだと思います。

各階のオフィスの名前は、lafayetteと書かれているのはギャルリ・ラファイエット(パリのデパート)、D.E.FはEDFっぽいですね。

シーンの変わり目、上空からのエッフェル塔。

そして、もう一つシーンの変わり目に出てきた建物は、最初どこにあるのか分かりませんでしたが、家の近くを散歩していたら、見つけました。有名なパリ大学I(ソルボンヌ大学)です。これは、現実のデザインがほとんどそのまま使われていますね。

ソルダの男と再び会うため、約束の場所に向かう霧香。しかし、その前にクロエが立ちはだかる。
クロエは、霧香がソルダの男と会うのと同時刻にミレイユの抹殺計画が実行されることを霧香に告げる。

恋敵が消える最大のチャンスなのに、大好きな霧香の友達という理由から、ミレイユの抹殺を見過ごせないクロエ。複雑な心境ですよね...。クロエいいやつすぎる。


ミレイユが抹殺されるというギュスターブ広場は、実際にはノートルダム大聖堂傍のサン=ミッシェル広場です。この辺りは、バングラディッシュ人の友人が経営しているインドカレーや旅行客向けのランチが安いフランス料理屋が立ち並ぶ場所で、毎週ご飯を食べに通っていました。ランチは10ユーロくらいです。

インド料理屋のSaminaはおすすめです。


アニメ本編では、昔、ぷっちょのCMでも出てきた謎の石像が出てきます。しかし、実際には、この石像はサン=ミッシェルにはありません。セーヌ川を渡って反対側のサントゥスタッシュ教会の前にあります。

↑サントゥスタッシュ教会。

ちなみに、サントゥスタッシュ教会のそばには、Les Halles (レ・アル)という大きななショッピングセンターがあります。家電量販店のFNACやDarty、日本でもお馴染み衣類と雑貨を扱うH&M、フランスのスポーツ用品のお店Go sport、日本の無印良品などのお店が入っています。ここもよく買い物に行きました。メトロの4番線でサン=ジェルマン=デ=プレ駅とのアクセスもいいです。

その後のシーンの変わり目に出てくる、ソルダの男との待ち合わせの場所は、パリのオペラ座、オペラ・ガルニエです。実際には、手前に木はありません。

ただその後、ソルダの男の車が止まる場所にある像がある場所は、おそらくルーブル美術館前のルイ14世の像だと思います。なぜか、この話数では、いろんなモニュメントの場所が現実世界と変えられています。

待ち合わせの場所に誰も現れなかったため、広場を立ち去るミレイユ。しかし、ミレイユに背後から銃を向ける男が。この横断歩道の場所は、おそらくルーブル美術館裏のコメディ・フランセーズそばの広場です。ルーブル美術館裏から、オペラ座までは歩いて数分で行ける距離なので、ミレイユ暗殺の時間がもう少し違う時間なら、霧香は手がかりを手にできていたかもしれません。

しかし、そんな手がかりよりも大好きなミレイユをとってしまう霧香。そこがいいんです。

最後のシーンに出てくる橋は、パリ最古の橋ポン・ヌフです。ノワールで何度も出てくる橋で、パリの人気ロマンチックスポットの一つです。

本の手がかりよりもミレイユのことを優先した霧香に「忘れ物だよ」と笑顔で霧香の学生証を差し出すミレイユ。

ミレイユ「傷を受けた獣は自分の痛みしか見えない、まるで私のことね」
ミレイユ「あんたの傷はもっと深い、きっと耐えられないくらい」
霧香「そうかもしれない、でも私はそれを確かめる」

一日置いて、よりお互いの絆を深めた二人は、それぞれの過去に向き合う決心をします。


百合作品ものには、二人が喧嘩して、それを期に二人が急接近する的なお話が序盤か中盤に入るものですが、ノワールではこのお話は後半に来ます。
物語の道中、二人はずっとギスギスしていますが、そんな中でも数々の試練を乗り越え、時間をかけてじっくりと絆を深め、その最後に、ミレイユが霧香に歩み寄るこのお話が個人的に好きです。

最近の作品では、日常系作品で描かれる安易な百合ものっぽい作品が流行っていますが(自分も癒し要素としては好きですが)、自分はノワールのようなじっくり絆を深めていく系の作品が一番好きです。


                                       NOIR聖地巡礼 第19話「ソルダの両手」~ 20話「罪の中の罪」

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