■遊星からの物体x ファーストコンタクト感想
「絶対、こういう過去作品のリメイクホラー的な作品はつまらない」
そう、確信してこれまで見なかった「遊星からの物体x ファーストコンタクト」。
監督も知らない名前だし、きっとへたくそなCGだらけだろうと予測していましたが、めちゃくちゃできが良かったです。むしろホラーリメイク作品の中では一番いいです。サム・ライミとか有名監督が作ったホラーリメイクよりも断然できがいい。
ジョン・カーペンター版の『遊星からの物体x 』の前日譚となる本作、クリーチャー「物体」のデザインが昔ながらの着ぐるみとそれを補うためCGを自然に合成することで、よりリアルでグロテスクに描かれています(ただ前作はCGを使わず、ほぼ同等のものを作っているので、当時のVFXってすごいですね)。
主人公を含め登場人物たちが、疑心暗鬼に落ちいていく様子や、建物のデザインや小物の細部に至るまで、ちゃんと前作のジョン・カーペンター版を踏襲していて、作品のイメージをまったく壊さない。監督のマティス・ヴァン・ヘイニンゲンJrって全く知らない人物ですが、この人はかなりよく分かっている。「遊星からの物体x 」が相当好きなのが伝わってきました。
最後の犬も、前作につながるように配慮されているし、このときの音楽も過去作品の曲が流れていて、2011年の映画であるにもかかわらず、ちゃんと当時の曲を使ってくれたところもうれしいです。リメイク版ホラーでありがちな、変なラップやメタルのエンディングが流れるのではなく、作品のイメージを壊さないようにしっかりと配慮がなされています。
全体的に名作ホラーが生まれた80年代の雰囲気がうまく取り込まれていて、宇宙船内部のデザインが少し茶地なところも80年代っぽい。
全体的によくできている。
しいて言うなら、血液検査のシーンがなくなったのと、ラスボスのインパクトが弱いのが気になりましたが、それでも、この作品は良作だと思います。
「遊星からの物体x ファーストコンタクト」は現在Huluで配信中なので、機会があればHuluもしくはTUTAYAで借りて観てみてはどうでしょうか。カーペンターファンは絶対満足するはず。
0 件のコメント:
コメントを投稿