パリの地下に広がる大迷宮「カタコンブ・ド・パリ」に行ってきました。
ショッキングな写真がいくつかあるかもなので、苦手な人はこの記事を読まないことを勧めます。
カタコンブ・ド・パリはライオンの像がシンボルのダンフェール=ロシュロー広場にある地下納骨堂です。
もともとは採掘場だった場所ですが、パリ市内の人口増加に伴い、教会の墓地で葬り切れなくなった遺体を、18世紀ごろ、この場所に移動して現在の人骨だらけのカタコンベができたそうです。
カタコンブ・ド・パリは結構人気の観光スポットで、平日仕事帰りに行ったのですが入口には多くの人が並んでおり、最低でも40分は待ちます。
入口をくぐり、カウンターで入場料12€を支払います(クレジットカード可)。
料金を支払うと、地下へ続くらせん階段が...そして、このらせん階段かなり長いです。地下20m以上も降りなくてはならず、その間ずっと回転しながら降りるため、目が回ります。そして、結構体力的にきつい...。行きはまだいいですが、帰りはのぼりなので、もっとしんどいです...。地上に戻ったとき、ほとんどの人が息が上がっていました。
そして、そこからのながーい、元採掘場の道...。かなり長いです。正直、カタコンブ・ド・パリのことをあまり知らず、仕事帰りに軽い気持ちで寄って後悔しました。まさか、こんなに体力を使う場所だったとは...。もし、これから行かれる方は、トイレとかも気を付けておいたほうがいいです。トイレももちろんありません。
坑道を抜けると、秩序だって積み重ねられた無数の人骨でできた壁が見えてきます。もはや誰の骨かもわからない。完全に、建物の部品として人間の骨が使われています。
骸骨でできたハート。よくよく見ると、一つ一つ、やはり骸骨の形が違います(あたりまえですが...)。
さらに、人の骨をタル状に並べたものも。
ライトアップされた骸骨などなど、とにかく人骨でいっぱいです。この中には、有名なフランス革命期の革命家ロベスピエールも埋葬されているそうです。
この中の誰が、生前に、自分がこのような場所に葬られ、建物やアートの部品となることを想像できたでしょうか?イタリアにもサンタマリア・デッラ・コンチェツィオーネという有名な人骨の教会がありますが、パリのカタコンブもなかなか凶悪ですね。そのうち、イタリアにもいかねば。
ところで、NOIRでも第5話「レ・ソルダ」でカタコンベが出てきますが、どうやらカタコンブ・ド・パリではなさそうです。類似する場所が全くありませんでした。作中ではサン=ギャラン教会、実際にはノートルダム大聖堂のカタコンベとなっていますが、ノートルダムにカタコンベはありません。このカタコンベはどこにあるのか分かりませんが、もしかしたら現実にはないのかもしれません。参考にしたものはあるとは思いますが(例えば、ローマのサン=カリストのカタコンベ)...。
NOIRの聖地ではないですが、カタコンブ・ド・パリは一見する価値があります。月曜日が定休日で、その他の日は20時までやっています(ただし入場のラストは19時)。行く際はメトロの4番線を使うと便利です。
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